難付着サイディングで外壁塗装を考えている方へ

難付着サイディングという言葉はご存じでしょうか?難付着サイディングとは2001年以降に建てられたお家に採用されている外壁材の事です。

築10年が経過したお家に住まわれている方々は塗装の事を考えるかと思います。前回のブログでは遮熱塗料の話をさせて頂きましたが、難付着サイディングは普通の塗料では塗装できません。

◆どんな外壁の事なのか?
「えっ?」って思われたと思いますが、正確には一般的な塗料では塗れないということです。お家を建てるときに「汚れない外壁」「高耐久の外壁ですよ!」っておススメされたりしませんでしたか?実はそのような外壁を高耐久サイディングと呼ばれておりますが、我々のような塗装業者などは難付着サイディングと呼んでいたりします。
一般的なサイディング(窯業系)は主にセメントで造られており、10年もすれば劣化でチョーキングであったり色褪せなどメンテナンスで塗装が必要になってきます。家を建てるにあたって「汚れない外壁」「美観がずっと保っていられる」といったそのフレーズに惹かれてしまいますよね?多少値段が高くても、せっかくならそういった壁にしてしまおうと思います。また近年の技術の進化により、メーカーもより良い高耐久の壁材を作ろうと努力します。そして出来上がったのが難付着サイディングです。

◆どうして塗れないのか?
汚れにくい外壁ということもあり、仮に汚れが付いたとしても外壁が自発的に「汚れを浮かせて雨で落とす」という性質で、これは塗料も同じで塗ったとしても剥がれてきてしまう・触っただけで塗料が取れてしまうからです。つまり、塗料が密着できないということです。

◆難付着サイディングの見分け方
難付着サイディングには無機質やフッ素・光触媒などといったコーティングが施されております。正直、目視では判断できません。一般のサイディングと比べても違いが無く、透明のコーティング加工をしているので、長年外壁に携わってきたプロの職人ですら判断できないのです。判断するには建てた設計書や説明書などがあれば品番を見て判断する事が出来ます。
設計書などは無い場合は3つの見分け方で判断しましょう!
①新築時から10年前後経過した段階でチョーキングが出ていない
→手で外壁を触ってみて、白い粉が付いていないかどうか?粉がついている場合は塗装が可能です。
②2001年以降に建てられた住宅
→難付着サイディングが出回り始めたのは2001年頃と言われております。中古で住宅を買われる・買われた方は築年数を確認しておきましょう。
③ラッカーシンナーで落ちるか
→ラッカーシンナーと呼ばれる剥離剤で塗料が落ちるかどうか確認してみましょう。まず、捨てても良い様な布を用意し、そこにラッカーシンナーを少量付けて壁を擦ってみて下さい。塗料が落ちれば塗装は可能です。
※ただ、この場合は最終手段という形で考えて下さい。そして確認する際は目立たないところで確認するのがおすすめです。

◆塗料メーカーも努力して塗れる塗料を開発
これだけ難付着サイディングは塗れないと伝えてしまいましたが、難付着サイディングも永久的には長持ちしません。一般的なサイディングと同様、塗り替えのメンテナンスは必要です。塗料メーカーもこの事態に対応して徐々にではありますが、難付着サイディング専用の下塗り塗料を開発。一般的な塗料(有機物)も塗れるようになりました。ただ、一般的な塗料と比べて値段は高く、相場よりも高いという認識はしておくと良いです。
そして難付着サイディングは必ずメンテナンス・塗り替えをしなくてはいけません。塗り替え時期は10~15年前後でのタイミングがベストです。

◆まとめと事例
難付着サイディングを知らずに塗ってしまう塗装業者も少なからずいます。業者もわざと外壁をボロボロにしようとしているわけではなく、知らなかっただけに起きてしまう事です。専用の下塗り塗料を使用していないがために塗装が剥がれ、ボロボロになってしまってはサイディングの張替以外、救済方法はありません。注意喚起として、難付着サイディング専用の下塗り塗料があることを知っておくことがとても重要です。
今回は簡単ではありますが難付着サイディングについてご紹介しました。塗り替えを検討している方々へ少しでも参考になればと思います。

ではまた!

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