コーキング打ち替えにおける養生のコツ

コーキングの打ち替えにおいて必ず行う作業があります。その作業というのが養生作業です。養生作業とは一体何か?簡単に説明すると、作業中に塗料など材料が飛散したり、工具でぶつけてしまったりと、建材や部材・施工範囲外の部分が汚れたり破損したりすることがないように保護をすることを養生と言います。

では、コーキングの打ち替えでなぜ養生をするのか?それはコーキングを充填し、均したときに出る【ロス】呼ばれる余分に出てしまったものが外壁に付着しないようにするためです。そして仕上がりがキレイになるようにするためでもあります。貼り方を雑に行ってしまうと見栄えが悪かったり、打ち替え後のコーキングを早く傷めてしまう(劣化する)こともあります。大したことがない作業になると思われがちですが、施工後も長持ちをさせる・仕上がりを良くするとなると、キレイに正確に貼らなくてはいけませんから、1つのお家に対してかかる時間は多いです。

そこで今回は養生作業でも養生テープ(マスキングテープ)を貼る際の注意点や貼るスピードを上げるコツを合わせて6つご紹介します。

1、水切り部分の貼り方のコツ
コーキングを均したときにロスが横方向へはみ出ると思いがちですが、実は下方向にもコーキングがはみ出ます。そうなると水切りにロスが付いてしまうので、水切り部分にも養生をしていきます。
縦目地を養生する際に、養生に慣れている方であればグルリと一周養生をしてしまいますが、慣れてないとテープを折って曲げるときにうまくいかなかったり、テープがぐちゃぐちゃになったりすることもあります。キレイに一周するとなればかなりの経験(時間)を積まなくてはいけませんが、効率的に考えるのであれば1度テープを切って水切りの部分だけ養生する方が良いです。コツとして水切りを汚さないことが一番大切なのです。
2、養生テープと目地の適正な間隔
目地に沿って養生テープを貼っていきますが、目地とテープの間はどれくらいあけた方が良いか?施工会社や施工者によってバラバラですが、ジェネシスジャパンでは1mm程度の幅をあけて養生テープを貼っています(窯業系サイディングの場合)。
なぜかというと、サイディングは上下を重ねるようにして貼り付けられておりますが、正面から見るとつなぎ目に少しだけ左右にズレがあります。これはサイディング真っ直ぐに切られていないがために起こることですが、サイディングを採用しているお家であれば仕方のないことですし、普段の生活に大きく支障はでません。しかし目地に合わせて養生テープを貼ろうとするとかえってラインがガタガタになり、仕上げた時の見栄えも悪くなるので、1mm程度の幅をあけてラインを真っ直ぐにしてあげることが大切です。
3、手元で作業しやすくするためのアイテム
養生テープを貼る際に欠かせないのが手袋です。手袋をする理由ですが、養生テープを貼っているときにサイディングを触ったことがる方なら分かると思いますが、養生テープを抑えるときに素手だと痛かったり、怪我してしまうおそれがあります。ポイントとしてはラバーが付いていない軍手を選んだ方が良いと思います。人の好みにもなるとは思いますが、ラバーが付いている手袋だと養生テープを抑えるときに滑りながら抑えることができず、グリップしてしまいます。また、手袋も使い捨てなのであまりコストをかけたくないと考えると軍手がおススメです。
※動画内では岡野が軍手をアレンジしてご紹介しています。
4、養生テープを貼る順番
確実な決まりではありませんが養生テープを貼る順番としては下から上へ貼っていき、剝がす時は上から下へ剥がしていきます。なぜかと言うと、下から剥がしていけば手が届かない上の部分を剥がす時に足場を使って上へ上らないといけなくなり、上がる際にコーキングのロスが他のところに飛び散ったり、付着してしまったりしてしまいます。そのため貼る際は下から上へ貼っていくと作業効率もアップします。
5、養生テープを剝がしやすくするためのコツ
養生テープを剥がしやすくするには、最初に養生テープを余分に養生テープを出して折り目を付けることです。コーキングのロスが養生テープに付着していると、剥がす時にとても手間になるからです。また、作業している人も複数人いる場合があるので、他の人のためにも折り目を付けてあげることが大事ですし、親切です。
6、養生テープを真っ直ぐ貼るためのコツ
養生作業で一番重要なのは真っ直ぐ養生テープを貼ることです。そして、早く正確に貼れることが求められます。早く正確に貼るコツとしては30cm間隔で一気にテープを伸ばし、先に貼る方向を決めます。テープは真っ直ぐなので方向さえ決まればあとは少しずつ上から抑えていくだけです。養生テープはピンッと張らずに、気持ちゆとりをもたせることも大事です。また、デザイン性のあるサイディングはデコボコしているので、その凹凸にも養生テープがしっかりと貼りつくのがポイントです。
以上が養生作業する上の注意すべきポイントとコツになります。文章だと理解しがたいところがあると思います。なのでこちらの動画で養生作業についてご紹介しておりますので、少しでも参考にして頂ければと思います。
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