屋根のリフォームを検討するにあたって、大がかりな屋根の工事として「屋根葺き替え工事」「屋根カバー工法」といった工事があります。この2つの工事の主な共通点としては”屋根を新しくする”ことですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。いま現在で屋根葺き替えや屋根カバー工法の屋根リフォームを検討されている方は是非参考にしてみてください。
屋根リフォームのタイミング
屋根には瓦やスレートなどの屋根材・防水紙や野地板といった下地がありますが、それは永久的なものではなく、それぞれに寿命があります。そのため、屋根葺き替えや屋根カバー工法など、必ず屋根リフォームをしなくてはいけないタイミングがあり、今回はそのタイミングを2つ紹介をします。
- 屋根材などの寿命によるタイミング
- 屋根の形状や用いている材質によって耐用年数が変わってきますが、例えばスレート材を用いた屋根であれば割れや欠け・反り、金属を用いた屋根であれば錆などによる穴あきや変形があります。このような状態になってしまっては、雨や風などからお家を守ることが難しく、屋根のリフォームを検討せざるを得ません。
- 劣化による雨漏りしたタイミング
- 雨漏りが発生してしまったら屋根の葺き替えや屋根カバー工法をしなくてはいけないという考えの方が多いと思いますが、決してそうではありません。例えば、台風などの突発的な自然災害で発生した雨漏りなど、被害状況によっては部分的な補修で済む可能性もあります。しかし、新築から15年・20年も経過すれば、屋根材や下地が経年劣化によって隙間が生じ、その隙間によって雨水が浸入して雨漏りが発生します。その場合、部分的な補修をしても再度雨漏りが発生してしまう可能性もありますし、雨漏りが再発しているということは全体的に屋根が傷んでる可能性がありますので、リフォームを検討した方が良いでしょう。
では、屋根のリフォームを検討する際に「屋根葺き替え」「屋根カバー工法」どちらが良いのか?それぞれのメリット・デメリットをご紹介をします。
屋根葺き替えの場合
既存の屋根を撤去し、新しく屋根を葺き替えます。その際、屋根材・防水紙・野地板などの下地も含めて新しくする工事です。
- メリット
- ・屋根材を全て剥がすので、事前に見えなかった不具合や被害・不安を無くすことができる。
・屋根材を違うものにできるので、外観のイメージチェンジができる。
・次回、屋根リフォームを行うまでの期間が長くなる。
・軽い屋根材を使用すれば、耐震性を上げることができる。 - デメリット
- ・大規模な工事になるため、工事費用が高額になる。(アスベストを使用した屋根材の場合、廃材費用も高額になる)
・大規模な工事になるため、工期も長くかかる。
・工事中の騒音や解体時のほこりなどが多く発生してしまう。
・工事中に雨が降ってしまうと、雨水が直接入って雨漏りするリスクがある。
屋根カバー工法の場合
既存の屋根を残し、その上から新しい防水紙・屋根材を設置することです。屋根カバー工法のほとんどが、ガルバニウム鋼板の軽量金属屋根を使用します。
- メリット
- ・既存の屋根を活用するので、廃材費などのコストを抑えることができる。(平均的に屋根葺き替えの5~60%ほどの価格)
・既存の屋根を活用するので、撤去する時間が省けて工期が短い。
・工事中の騒音やほこりなどの発生が少ない。
・二重屋根になるので、断熱性・遮音性に優れている。
・工事中も普段通りの生活ができる。 - デメリット
- ・屋根の下地が劣化している場合、施工ができない。
・選択できる屋根材(カバー用)の種類が少ない。
・瓦を使用したほとんどの屋根・低勾配の屋根では施工ができない。
・既存の屋根の上に屋根材を乗せることになるので、重量が上がり、耐震性が低下する。
まとめ
「屋根葺き替え」「屋根カバー工法」にはどちらともメリット・デメリットもあります。この先どのぐらい住むのか・雨漏りなどの不安から解消したい…様々だと思います。間違った屋根リフォームをしないよう、納得・満足の工事をして快適な生活をしていきましょう!
ではまた!